コラム

防災用食品の費用化 支払い時か備蓄時か按分か

災害に備えて保存期間の長い防災用の食品を購入している方も多いと思います。

大体に5年程度保存が可能な食品が防災用とされており、中には25年保存可能なものもあるようです。

防災用の食品を経費にできるタイミング

防災用の食品以外の費用化のタイミングを考慮すると以下の4つが考えられます。

1.お金を払ったとき
2.備蓄をしたとき
3.災害が起きて、防災用の食品を食べた時や保存期間が経過して廃棄するとき
4.備蓄をしたときから保存期間が経過するまでの期間、購入価格を按分する

しかしながら、結論から申し上げますと2が正しいタイミングです。

防災用の食品を経費にできるタイミングが「備蓄をしたとき」である理由

一般的に経費にするタイミングというのは、購入したものや借りたものを利用するときやサービスの提供を受けるときです。

そのため、上記1が違うことが分かります。

防災用食品の性質について考えた場合、事業用の資産とは違って繰り返し使うものではなく、使ったらすぐになくなってしまうものであり、消耗品としての特性をもっています。

備蓄の効果がある期間が長期間に及ぶとはいっても、減価償却資産や繰延資産という性質ではありませんから、上記4の期間按分は必要ないと言えるでしょう。

また、今回は「防災用の食品」であり、備蓄が目的かつ備蓄することが利用と言えるため、備蓄した時に防災用食品を経費にすることが可能です。

まとめると以下の通りです。

1.お金を払ったとき→利用やサービスの提供を受けたときではないので⇒BAD!
2.備蓄をしたとき→目的や特性から⇒GOOD!
3.災害が起きて、防災用の食品を食べた時や保存期間が経過して廃棄するとき→備蓄が目的なので⇒BAD!
4.備蓄をしたときから保存期間が経過するまでの期間、購入価格を按分する→消耗品としての特性から⇒BAD!

防災用食品を経費にできるタイミングとその理由について説明しました。

防災用の食品を持っていない会社であれば、決算期直前に防災用食品を大量に購入することで、節税対策と防災対策の二つの効果を望むことができるでしょう。