コラム

電子申告でも領収証は送るのか?

電子申告(e-Taxを使用しての申告)のメリットとして紙の印刷や郵送の手間が削減されることがあげられます。

しかしながら、郵送や窓口での提出の際に添付していた源泉徴収票等のことを考えると、

「電子申告のときは領収書を提出するのか?」、「もし、結局、領収書を送付しなければならないなら、郵送や持込の方がいいのでは?」

という疑問がわいてくると思います。

結論から申しますと、基本的には「郵送や持込は不要」なのですが、その際に要件や注意事項があります。

順を追って、一つ一つ説明していきます。

1.添付省略できる書類(郵送しなくていい書類)とそうではない書類がある

省略できる第三者作成書類(納税者本人以外の人が作成する証明書類等)は決まっています。

そのため、省略できる書類は例として以下のものがあります。

・医療費の領収書、セルフメディケーション税制の医薬品購入の領収書、一定の取組を明らかにする書類

・社会保険料控除の証明書

・生命保険料控除の証明書

・給与所得、退職所得及び公的年金等の源泉徴収票

・特定口座年間取引報告書

詳しくは以下の国税庁のページに記載があります。

https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/kakutei/tempu01.htm

逆に、記載の書類以外は、郵送や持込が必要となります。

2.添付省略した書類は破棄してはいけない

添付が不要とはいえ「保管が不要なわけではありません」

税務署長は確定申告期限から5年間、その入力内容の確認のため、「添付を省略した書類の提出または提示をさせることがあります」

そのため、ご自宅等で「5年間は保存」しましょう。

3.申告書の作成時の記載内容の入力

申告書の作成手順に従って、上記の添付省略できる書類の「記載内容を入力」する必要があります。

郵送や持込をする際は記載しなくてもよい事項を、入力するという手間が発生します。

4.電子申告時に限る

国税庁のウェブサイトの確定申告コーナーから作成、プリントする方法がありますが、「この場合は電子申告ではありません」ので注意が必要です。

この場合、書面での郵送や持込に際して「書類の添付が必要」です。(書類によっては提示のみで可)

あくまで、添付書類の省略はe-Taxを利用しての申告に限られます。

以上が電子申告時の提出書類の概要です。

なお、省略をする際も書類は「5年間は保存」することが重要となってきます。